著者: | 村上 龍 |
読み: | むらかみ りゅう |
題名: | 『昭和歌謡全集』 |
出版: | 幻冬舎文庫 |
発行: | 2001 |
読了: | 2001/06/10 |
評価: | E: ★ |
感想: |
おたく v.s. おばちゃんの殺し合いの応酬。 だんだんエスカレートしていき、最後には調布市を丸ごと爆破。折々の場面で昭和の歌謡曲が登場するのがタイトルの由来。 一体に何を訴えたかったのか、さっぱりわからない。単なる物語としても不出来。「普通の人、あるいはちょっと人間関係の結び方に難のあるオタクたちが身内だけの集団の中で狂気をエスカレートさせていく世紀末物語」として読めなくもないが、それが「昭和」「歌謡」と共に提示されなければならなかった必然性も妥当性も不明。 嫌な読後感だけしか残らなかった。解説もペケ。アホなミュージシャンが村上龍との仲のよさ、自分たちの名前が作中に登場することを延々と嬉しそうに語るのは興醒め。 |