著者: | 笠井 潔 |
読み: | かさい きよし |
題名: | 『道―ジェルソミーナ―』 |
出版: | 集英社文庫 |
発行: | 1999(1996) |
読了: | 2001/06 |
評価: | B+: ★★★★ |
感想: |
ひとつのミステリが同時に素晴らしい謎解きかつ私立探偵物語かつ社会批判である稀有な例(千街晶之の解説より)。 短篇×4。 日本社会をアメリカ帰りの主人公飛鳥井という外部の視点から相対化し(見下すのではなく)鋭い問いをなげかける。ホームレスに対して多くの人が「反発・憐れみ・無関心」ではなく「忌避・いないかのように振舞う」を示す理由への考察は呉智英の「差別"も"ある明るい社会」を思い起こさせた。 |