著者: | Barns, Julian |
読み: | ジュリアン・バーンズ |
題名: | 『10 1/2章で書かれた世界の歴史』 |
出版: | 白水社 |
発行: | 1995(1989) |
読了: | 2001/07/20 |
評価: | B: ★★★★ |
感想: |
聖書を元ネタにした風刺小説。繰返し登場するのがノアとその箱船、キクイムシ。 世界中の生き物の全ての種類を一組づつ、となった時、「オレはあいつらとは違う種だ(だから箱船に乗せてもらう権利がある)」という抗弁が繰り広げられたに違いない。ノアとその家族の食料となる動物はひとつがい以上乗せられたに違いない。そういった歴史が聖書からは抜け落ちているのではないか? Look at the dark side of the history, too, man. こんな調子。 常識への痛烈な批判というよりはパスティーシュ小説。 洒落たタイトルに引かれて購入。3年くらいの積読を経てやっと楽読。 |