主人公の危ういアイデンティティと1990年代半ばの渋谷という街はそれなりに面白い。
でも、J文学とか渋谷系文学とか呼ばれるような新しいジャンルを用意して迎える程の事件だった理由が分からない。巻末のCIA、KGB、SASといった参考文献もあざとい。