| 著者: | 小川 洋子 | 
| 読み: | おがわ ようこ | 
| 題名: | 『アンジェリーナ』 | 
| 出版: | 角川文庫 | 
| 発行: | 1997(1993) | 
| 解説: | 江國 香織 | 
| 読了: | 2001/08/29 | 
| 評価: | B+: ★★★★ | 
| 感想: | 佐野元春の歌によせた短編10編。 どこか村上春樹を思い出させるファンタジスティックな世界を舞台に繰り広げられる愛しく悲しく切ない物語。 題材はレンタル家族、左足の記憶がなくなる、声のレンタル、など肉体と切り離された気持ちのありようが焦点となっている。 いい話ばかりではあるけれど、それでいいのだろうか。解説で江國香織は小川洋子のひたすら気持ちのありようだけを誠実に扱う姿勢を評価していたけれど、肉体と切り離された気持ちだけが渦巻いている世界を想像しても救われそうには思えない。 |