著者: | 川上 弘美 |
読み: | かわかみ ひろみ |
題名: | 『蛇を踏む』 |
出版: | 文春文庫 |
発行: | 1999(1996) |
読了: | 2001/08/01 |
評価: | C+: ★★★ |
感想: |
へびが母になって「へびはいいわよー。早くこちらの世界へいらっしゃい。」と誘う。夜が背中に貼り付いてかゆい。走っていると馬になっていた・・・ 理解不能。ノドの奥にいつまでも違和感が残る強烈な異化作用。現実と幻想の境目を骨抜きにしてしまう手腕は見事。教訓ゼロで白々しいことこの上ない。 中島敦の山月記を思わせる粗筋ではあるけれど、目指しているもの、作品を通して読者に伝えたいものが違う。 川上は何を? ・・・あとがきによれば「うそぱなし」だが。 |