| 著者: | 酒見 賢一 | 
| 読み: | さけみ けんいち | 
| 題名: | 『語り手の事情』 | 
| 出版: | 文春文庫 | 
| 発行: | 2001(1998) | 
| 読了: | 2001/09/01 | 
| 評価: | A: ★★★★★ | 
| 感想: | 18世紀ビクトリア朝時代のイギリス、とある不思議な館で繰り広げられる性にまつわる既成概念への挑戦。・・・という体裁をとった物語論、文学論(作家論や作品論や文学学論ではない)。 「語り手」なる不思議な存在が館を訪れる人々の童貞喪失、SM、女装(肉体までも含めた女装。性同一障害ともホモセクシュアルとも違う)などに対応しながら「語る」という行為について読者に再考をせまる。 妄想と想像、「力がある」、といったサブテーマも面白かったが、どちらかというとちょっと消化不良気味。 ※作者はあとがきで性のことばかり語っている。本当は裏の裏をかいてセックス論がテーマ? |