| 著者: | 江國 香織 | 
| 読み: | えくに かおり | 
| 題名: | 『冷静と情熱の間―Rosso―』 | 
| 出版: | 新潮文庫 | 
| 発行: | 2001 | 
| 読了: | 2001/10/11 | 
| 評価: | A-: ★★★★★ | 
| 感想: | あおいの側から見た物語。 自分が心の底から愛した唯一の人。自分の真の理解者。それなのに別れてしまった。それからお互いを思いながら、過去を振り返りながら、10年後の約束の日へ 今の恋人と特に問題があるわけでもなく、むしろ自分には過ぎた人だという思いすら抱いている。一時も忘れずに10年の歳月を経て再会するが・・・ 辻と江國が互いに刺激しあいながら作った作品。辻の情熱が走りすぎてしまう点や江國の冷静が徹底しすぎる点がうまく作用しあって熱く美しく心にしみいる作品になっている。 ということを読んですぐ後には思っていたのだが、今は違う感想を持っている。 「愛する人と好きな人は違う」という物語で、好きな人が忘れられずに愛する人の下を去るというエグイ話なのではないか、、、決して美しくはない、と。(2002/07) |