著者: | 桐野 夏生 |
読み: | きりの なつお |
題名: | 『ジオラマ』 |
出版: | 新潮文庫 |
発行: | 2001(1998) |
読了: | 2001/10/21 |
評価: | B: ★★★★ |
感想: |
日常の裏にひそむ見てはいけないものを描いた短編集。 「デッドガール」 「六月の花嫁」 「蜘蛛の巣」 「井戸川さんについて」 僕の空手の先生は思っていたような人ではなかった。 今でいうストーカーを描いているが、ストーカーそのものの怖さよりあの人が見せる(見せなかった)もうひとつの顔、という怖さの方が際立つ。作者自身もそれに気がついていないようなあとがきだったが。 「捩れた天国」 「黒い犬」 「蛇つかい」 夫の不倫相手との奇妙な電話。 「ジオラマ」 マンションのすぐ下の部屋の女と関係を持ち、平凡な家庭という演技から逃れられたと思った男。 面白い作品なのにタイトルで安っぽくなってしまっている。 「夜の砂」 |