著者: | 村上 龍 |
読み: | むらかみ りゅう |
題名: | 『コインロッカーベイビーズ』 |
出版: | 講談社文庫 |
発行: | 1984(1980) |
読了: | 2001/10/19 |
評価: | B-: ★★★★ |
感想: |
生まれてすぐコイン・ロッカーに捨てられたキクとハシ。 生きてゆくために必要なプライドと生きてゆくために必要ないプライドの物語。(三浦雅士による的確な解説によれば「自閉と破壊の物語」。) ハシの悲痛な、歓喜の叫び: 「僕は自分が誰からも必要とされていないのを知っている、僕はずっと必要とされなかった、だから、他人を必要としない人間になろうと思ったんだ、でもねニヴァ、僕だけじゃなかったんだよ、必要とされてる人間なんてどこにもいないんだよ、全部の人間は不必要なんだ、それがあんまり寂しかったから僕は病気になったんだ」 |