著者: | 篠田 節子 |
読み: | しのだ せつこ |
題名: | 『レクイエム』 |
出版: | 文春文庫 |
発行: | 2002(1999) |
読了: | 2002/04 |
評価: | B-: ★★★★ |
感想: |
中短編集。 帯文句:「日常に潜む『あちら側』への6つの扉」 「彼岸の風景」 「ニライカナイ」 ふと旅行先で遭遇した不思議な祭祀。この巫女が主人公となってくれたために、平凡な女であったはずの主人公もかなりの栄光と挫折の克服という波瀾万丈な半生を送った。それで?という感じ。 「コヨーテは月に落ちる」 犬とも違う、狼とも違う、不思議なスタンスで立つコヨーテ。コヨーテに案内されるようにして迷い込んだビルは、意志を持ち入った者を逃さない。はたしてここから脱出できるのか?このビルが象徴しているモノとは... 「帰還兵の休日」 「コンクリートの巣」 「レクイエム」 死んだら腕を木の下に埋めて欲しいという奇妙な遺言を残して死んだ父親。遺言の裏に隠された太平洋戦争中の出来事とは... 単なるカニバリズムではないので大岡昇平のコピーではないのだが、いまいちピンとこなかった。 |