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日本文藝家協会(にほんぶんげいかきょうかい)

『短編ベストコレクション-現代の小説2002-

本のデータ
著者: 日本文藝家協会
読み: にほんぶんげいかきょうかい
題名: 『短編ベストコレクション―現代の小説2002―
出版: 徳間書店
発行: 2002
個人データ
読了: 2002/05/09
評価: C+: ★★★
感想:

人気作家による短編小説てんこ盛り。

恩田陸「オデュッセイア」C

 らしくない平凡さと教訓臭さ。ストーリー自体も輝いていない。

岩井志摩子「兎を飼う部屋」B

 岩井らしい、そこはかとなく背筋の寒くなるホラー。

内田春菊「電脳奥様」C-

 見えない相手とメールだけで繋がっている面白さと怖さ。作品単体で見れはそこそこ面白いけど、題材があまりにも安易。

篠田節子「リトル・マーメード」B+

 クリオネを思わせる人魚そっくりの後魚思類(イカの仲間)を巡るエロス、下手物食い、生殖、種の保存、ネット上の掲示板によるユーザコミュニティの奇妙な繋がり、といった世界を提示。ややテーマが絞りきれず散漫になっているきらいはあるものの、エンターテイメントとして楽しめる。

高橋克彦「隠れ里」C

 岩手の遠野に存在する異界のお話。宮部みゆきや恩田陸を連想するようなファンタジー。

渡辺淳一「握る手」D-

 相変わらず読むに耐えない駄作。

加堂秀一「芸者染香」C+

 お馬鹿な私が北陸の温泉宿に売られて追加サービスありの芸者となるお話。

 お金も学歴も強い意志もない若い女性の「まあいいか」の入り口の広さと底の浅さ。

$Revision: 1.4 $, $Date: 2003/06/29 20:33:35 $

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