著者: | 庄司 薫 |
読み: | しょうじ かおる |
題名: | 『赤頭巾ちゃん気をつけて』 |
出版: | 中公文庫 |
発行: | 1995/11(1969/08 (1973/06) |
読了: | 2002/09/30 |
評価: | B+: ★★★★ |
感想: |
1960年代の『ラジオ・デイズ』といったところかな。 大事件が起きてハラハラドキドキがあるわけでもなく、ちょいとばかり真面目で乗り遅れ気味の主人公薫の一人語りがだらだら続くのみ。それなのに面白い。 東大の入試が中止になるという、作中では非常に大きな出来事も、現在の僕にとって持つ意味などほとんど無いに等しい。それなのに面白い。 装置や仕掛けで読ませる作品ではないのだ。読んでいて面白いと思った箇所に折り目をつけていったら折り目だらけになってしまった。 |