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伊井 直行(いい なおゆき)

『さして重要でない一日』

本のデータ
著者: 伊井 直行
読み: いい なおゆき
題名: 『さして重要でない一日』
出版: 講談社文庫
発行: 1993/07(1989/09)
受賞: 1989年度野間文芸新人賞受賞
個人データ
読了: 2003/04/06
評価: C: ★★★
感想:

表題作「さして重要でない一日」。たまたまお使いを頼まれた先の部署は、実は社内には存在しないはずのなぞの部署だった。ところがさらに調べていくとその実像は、、、 アイデア自体は悪くない。しかし決定的に筆力不足。野間文芸新人賞受賞の理由を知りたい。

もう一点は「パパの伝説」。本当はこっちを読んで欲しかったんだろうなぁ。こちらは芥川賞候補作。
かつてへぼサラリーマン、現在無職の僕が関わることになった奇妙な父娘家庭二組が崩壊していく様を描く。母親の不在や沈黙が意味する親子のつながりのあいまいさ、年老いた父親と第二次性徴期の女の子それぞれが互いに抱く複雑な感情、性と生殖と家族のありかたにせまり、、、切れなかった。

$Id: r20030402.html,v 1.3 2003/06/29 20:33:41 yoshi Exp $

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