| 著者: | 柴田 よしき | 
| 読み: | しばた よしき | 
| 題名: | 『紫のアリス』 | 
| 出版: | 文春文庫 | 
| 発行: | 2000/11(1998/07) | 
| 読了: | 2003/05/25 | 
| 評価: | C: ★★★ | 
| 感想: | (ネタばれアリ) 『不思議な国のアリス』をキーワードとして、まったく無関係なはずのものがつながりはじめる。周到に仕組まれた罠が10年の時を経て犯人を追いつめ ... おい、それは犯人じゃなく主人公だぞ。え、そういうこと? もう一つの隠されたテーマはメタフィクション。フィクションがフィクションとして成り立つために無自覚のまま依拠している前提を疑ってみるという試み。推理小説では非常に大切となる証言者の記憶が怪しかったとしたら、探偵は何を手がかりに真相に近づけばよいのだろうか。 問いかけとしては面白いが作品として面白いかというと留保が必要。 西澤保彦の解説は面白い。 |