著者: | 渡辺 正雄 |
読み: | わたなべ まさお |
題名: | 『文化としての近代科学―歴史的・学際的視点から―』 |
出版: | 講談社学術文庫 |
発行: | 2000/01(1991/01) |
読了: | 2003/07/03 |
評価: | A-: ★★★★★ |
感想: |
近代科学、それは特定の時代背景、文化的側面に彩られた存在であり、無味無臭でも中立普遍でもないという。例えば:
科学史という分野の面白さ、理系文系の分けて考えてしまうことの弊害、科学技術は常にその時代、社会的背景と共にあることなどを教えてくれる。まえがきのタイトルになっている言葉「人間の営みとしての近代科学」、これが本書を一番よくあらわしている。人文科学の視点から自然科学を記述した本。 そもそもは、大学に入学する時のお祝いに頂いた本。それが文庫になっているのを見つけて再度購入し読み直してみた。いま読み返してみると、やや乱暴なこじつけや断定、論理の飛躍なども見受けられるが本書の素性の良さはやはり変わらない。 |