著者: | 安藤 忠雄 |
読み: | あんどう ただお |
題名: | 『連戦連敗』 |
出版: | 東京大学出版 |
発行: | 2001 |
読了: | 2003/11/27 |
評価: | B+: ★★★★ |
感想: |
建築家なのになぜ「連戦連敗」なのか? 題名はコンペに参加して不採用になった(一番のみが採用)数々の設計のこと。 恨みつらみではなく、あくまでも都市と建築に対する情熱と愛情にあふれた姿勢から負け続けたコンペ参加作品を振り返っているため、タイトルとは裏腹に素直に共感できる。 建築のことはあまりよく知らないのだが、それでも楽しめてしまった。 学説のための学説、建築史のための建築史ではなく、感性を磨くためのための学説、過去に敬意を払いつつ前に進むための建築史、といった講義録になっているからこそ。 既存の出世コースから外れ世界を舞台に縦横無尽に活躍しつつ、そういう自分を楽しんでいる人の話しに共通の力強さがある。落ち込んでいるときに読めばビタミン剤になるかも。 |