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バンコク会議とは? にゅうずれたあ目次へ

第4回バンコク会議開催に向けて


〜前回バンコク会議準備委員長として、今回の担当理事として〜
仁科 晴弘
1960年発足以来約40年の歩みを持つJOCSは、これまでに約10年ごとにその働きの振り返りと、活動方針の確認の時を持つ事にしています。通称"バンコク会議"と名づけてその会は開かれてきました。そして来る2000年12月29日から2001年1月3日の6日間に第4回バンコク会議が開かれる予定になっています。その会議ではJOCSのワーカー・元ワーカー・準備委員・事務局スタッフ・理事、そしてJOCSの働きに深い関わりを持ってくださっている方も数名参加頂いて、祈りと話し合いの時を持つ事になっています。
この10年だけを振り返ってもJOCSは少しずつ変わってきています。
第3回バンコク会議での討議を経て、JOCSはカンボジアで 初めて独立した組織として責任を持ちプロジェクト方式で活動を開始し、現在に至っています。またバングラデシュのゴルノディにおいては、現地団体HDO(Human Development Organization)に対して資金援助活動を開始しています。これは川口恭子さんを始めこれまでの多くのワーカーの深い関わりの歴史と、これからも節目節目に訪問し、ともに働きを担っていくという関わりがあって初めてなしうる事です。同時に、数字の上では派遣ワーカーの人数や、会員数が減少してきているという現実があります。
そして今、JOCSを取り巻く海外医療協力・海外宣教の働き・趨勢も一つの過渡期に差し掛かっているのではないかと言われています。
2000年までにすべての人に健康な環境を目指したWHOの夢も、現実の前に挫折しました。より一層貧困層は拡大し、南の国々の債務は哀しいほどに増大しました。地域の一人一人が自分自身で健康を勝ち取る方法としてのプライマリーヘルスケア(PHC)活動はあまねく受け入れられる事はありませんでした。都市のスラム化や、HIV/AIDSの問題も深刻になってきています。南の国々でのイスラムの台頭は目覚しく、新たなキリスト教宣教活動の方向性が模索されています。
この現実に立って、JOCSは再び自分達の足元を見直し、依って立つ所を見詰め直す機会を得られたと考えています。私たちは本当に「地域の人々の問題や苦悩を共に負いながら、それらの人々の自主的な医療事情向上のの努力に協力する(JOCS基本方針と実施要綱:目的)」事ができていたのか。
1991年末から1992年にかけて開かれた第3回の会議では、私はその準備と議長団の一員を勤めさせて頂きました。時に白熱し 時に祈りの中に静まり 話し合いが進んでいった6日間を、昨日の事のように思い出します。約10年たった今 担当理事として再びバンコク会議の準備に関わらせて頂いています。近藤洋さんを始めとする10人ほどの若い準備委員の皆さんと、祈りの中、学びと準備の時を進めさせて頂く予定になっています。1-2ヶ月に1度 講師を招いてミニ講演会を開く事も計画しています。どうか皆様のご参加と、忌憚の無いご意見・ご指導、そしてお祈りを頂けますと幸いです。