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バンコク会議とは? | にゅうずれたあ目次へ |
去る6月17日に東京事務局で開催された第5回バンコク会議準備委員会では、現在東京大学医学部医学系研究科国際地域保健学教室に勤務し、JOCSプログラム評価委員長でもある國井修氏にお話いただいた。
「開発とJOCS」
國井 修
今年4月まで5年間、国立国際医療センターで主に、無償資金協力、開発調査、緊急援助の仕事をしてきました。 4月からは東京大学国際保健教室で大学院生の教育に携わっています。 今まで関わった仕事を通してみた世界の現状 <ケース1> モザンビークの豪華ホテル・・・こんなに豪華なホテル(スライド)があり、裕福な生活をしている現地の人もいる一方で、モザンビークは多くの難民を出している国でもある。貧富の格差が大きい国が多い。 <ケース2> ガボンの原生林・・・多国籍企業の開発により、原生林がどんどんなくなり、人が入り込む。それによって、今まで森の奥に封じ込まれていたウィルスが広まる→エボラ出血熱の大発生。 <ケース3> インドネシアの森林火災(環境災害)・・・97-98年スマトラ島で起こった森林火災。煙が充満した状態が3ヶ月―6ヶ月続いた。肺炎、喘息にかかった人が急増。 <ケース4> ブラジルの貧困層・・・ブラジルの歴史:元々低地にいたインディオは西欧から来た白人に皆殺しされ、アフリカから労働者として黒人が連れてこられた。奴隷制度はなくなった今でも、白人が地主で、働いている人はほとんどが土地無し小作人。国には貧富の格差が歴然とある。村の貧しいところに、しわよせがくる。貧しい人は日々食べるのに必死で、衛生のことにまで気がまわらないため、コレラ、住血吸虫、デング熱などの病気が流行る。環境の向上が人々の健康向上には必須だが、そこに使う金、余裕がない状態。 開発について 開発=developmentに対する世界の流れは、 第T期 社会インフラ時代(1960-70年)、 第U期 BHN時代(1970年代後半―90年)、 第V期 人間開発時代(1990年代) に分けられる。 <第T期> 社会インフラ時代では、GNPの増大、生産性の向上が人々の生活を豊かするという考えだったが、結果は貧富の格差、地域格差、南北格差を生み出してしまった。 <第U期> BHN時代は、BHN:Basic Human Needs(人間に最も大切なものを再分配していこうという考え)に基づいており、公共政策としての福祉協力、富の再分配を進めるものだったが、個人レベルまでにいき届かなかった。 |
<第V期> 人間開発時代では、個々人、地域を対象とし、個人の生活の向上を目指す。そのために地域活動を重視し、自分たちで環境を変えていく。 人間開発時代の中において、World Summit for Social Development(コペンハーゲン'95)の宣言・行動計画では、「人間のニーズ・権利および切望を決定および共同行動の中心に置く」(第10項)「人間こそが持続可能な開発についての関心の中心である」(第8項)、「人間を中心に置く社会開発の枠組みを構築し、これを現在および将来にわたって指針とする」(第24項)とある。 また、「裾野の広い成長」「持続可能な発展」「政府および民衆の間で」「市民社会の参加」等をキーワードとし、市民、民衆の社会参加による 開発を謳っている。 「持続可能な発展」を可能にするには、・経済資本(GNP)・自然資本(土壌、大気、水、森林、湿地帯などの環境的な資産のストック)・人間資本(保健、教育、栄養への投資)・社会資本(社会が機能するための制度的・文化的基盤)が必要である。 開発の視点から見たJOCS 問題提起として・・・・
検討課題としては・・・・
またパラダイムシフトの中で、経済、GNP成長を目的視、市場原理重視、構造調整を考えつつ、人間を開発の中心に世界的な所得再配分を促すことが大切である。それらを実現するには地域ニーズの充足、生態系・資源の限界の認識が必要であるし、地域の自己決定、自立、資源利用を目指すことが大切である。 NGOの社会開発における役割には・・・
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